秋田大館の曲げわっぱのメーカーの一つである、大館工芸社さんと商品開発やカタログ制作などでかれこれ10年ほど携わっています。2014年に初めて弊社でカタログ制作チームを作りNo.17を、2年後に表紙を変えたNo.18、そして今回、同じ制作チームに加え、モコメシアトリエ を主催されている小沢朋子さんにフードとスタイリングをお願いしました。
商品をデザインするだけでなく、見せ方や空間における「モノ」の在り方を提案出来たらと、商品開発時よりメーカーさんにお話をし続けて実現した案件です。それまでのカタログはBtoB向けの黒背景のブツ撮りに、風景のないありがちなカタログでした。デザインを手掛けていない商品も含め、どうしたら現在の暮らしに寄り添える商品に見えるか、ディレクションと編集を手掛けてもらった安藤幸子 さんとグラフィックデザイナーの伊波ひとみさんとディスカッションを重ね、フォトグラファーの吉次史成さんにはレンズを通した美しい色やセッティングまでアドバイスいただきました。
また、フードデザイナーの小沢さんとは、とある建材メーカーのパーティーでケイタリングされているところをお会いしお声掛け。美味しく見える器としての曲げわっぱの演出には、やはり美味しいものが欠かせません。シーン撮影の料理は、合間に昼食としていただけるのもこの仕事の醍醐味です。そして、大館工芸社の新商品「親子弁当」の為に後輩の母娘にモデルをしてもらい、可愛らしい写真も撮れました。
このように業界を超えた優秀な人たちとチームを組んで作り上げることは刺激になるのと、プロ同士のディスカッションでより上のクリエイティブを目指せることは自身の成長にもなります。また信用して任せてくださるクライアントがいるからこそ、最高のパフォーマンスが出せ、非常に貴重で楽しい時間となるのです。
こうした出会いと機会に感謝です。
写真は雨天続きで危ぶまれた屋外撮影、午後から一転、晴天となり、予定日に撮影できました。
他、カタログの一部を抜粋。
制作メンバー
ディレクション・編集:安藤幸子
グラフィック:伊波ひとみ/ water_planet
フォトグラフ:吉次史成
フード・スタイリング:小沢朋子/モコメシ
英訳:坂本和子
モデル:佐藤千香子、佐藤環(親子弁当)