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ダナンとホイアン視察2


ナマンリトリートのデザイン Naman Retreat in DaNang

このホテルは機能ごとに、それぞれの建物があります。最初に到着するレセプション棟。ホテル予約、敷地内カート移動手配、タクシー手配など通常行われるレセプション機能のみ。施設内のアクティビィティ、観光などの相談、予約窓口、コンシェルジュは別の建物にあります。日本と違い、仕事が明確に分かれていて、レセプション外の要望はわりとそっけなく「そちらで聞いてください。」と言われます。各部署が一箇所に集まっていれば、客が窓口を変更するだけで済みますが、このホテルの場合、敷地内を歩くことになるので、サービス過剰に慣れている日本人には戸惑うことでしょう。都市部のホテルと異なり、宿泊者以外は入りづらいプランニングなので、ステータス感もあり、静かで居心地の良いこじんまりとしたレセプション空間です。各部屋と同様のチーク材の木部仕上にスレート材の壁面など、色味の統一がすべての棟でなされており、別棟といえ、一体感があります。ゴージャスで過剰な装飾は一切なく、建築がそのままインテリアにも反映されていて、素空間好きの建築系にはたまらない良さを感じるデザインです。

レゼプションの壁面は2面木枠折れ戸で開放的。エアコンがあまり効いていないので少々暑いです。エアコンの電気代がかかるだろうなぁと思いました。ちなみにここのホテルのエアコンは日本のダイキン製。

レセプション棟

レセプション棟から見えるコンベンションホール。竹のアーチが美しいです。

コンベンション棟

コンベンションホールの右脇を通り、バビロンルームと言われているアパートメントを過ぎるとプールヴィラが2階建1棟、1階建3棟の計4棟が一つのアプローチでプラン構成されていて、合計4棟x17組のヴィラが並んでいます。

20番入り口、両手を広げたくらいの幅1.5m ほどのアプローチの奥にヴィラ4棟の各 エントランスがあります。石積みの壁面の高さの違いや植栽が絶妙な心地よい路地空間を生み出し、デザインの上手さを感じたところです。

プールヴィラエントランス

リゾート地なので晴れている方が良いですが、あまりの暑さに雨降りの涼しさも嬉しく、植栽のしっとり感がまた良い雰囲気を出していました。敷地内プロムナードのデザインの直線的なジグザグ感、私もマンション敷地の計画でこのようなデザインをしたことがあり、激しく好みです(笑)。晴れていると朝から1日中、水やりや落ち葉拾いなど、植栽の手入れだけでも結構な人数の人たちが従事していました。皆さん、挨拶もしてくれて感じの良いスタッフさんばかりでした。

プールヴィラエリアを海に向かって抜けると、スパ&フィットネス棟にたどり着きます。この風通しの良いルーバーのデザインがユニーク。

スパ&フィットネス棟

くるりと回るとキッズルームもありました。小さな子供連れの家族も多く見かけたので、親御さんにとって嬉しい施設でしょう。

スパ&フィットネス入り口もクランクして入るので、開放的な壁面にもかかわらず、ダイレクトに内部空間が見えずアプローチとしてワクワクする演出です。受付カウンターはアンティークな作り。コンテンポラリーでシンプルな空間だからこそ、このカウンターが映える。スタイリングのバランスが絶妙です。中央のヴォイドになっている中庭をフォーカスするためでも、この潔さは素晴らしいなぁ。

スパ&フィットネス受付

受付カウンター前の待合スペース。ルーバー越しに見えるのが朝食会場にもなるハイハイレストラン。

スパ&フィットネス待合スペース

さらに奥にもリラックス出来るスペースが。右側にフィットネスジムがあります。左奥にロッカーのある着替え室にシャワー、2つの温度差のあるプールバス、サウナ、ミストサウナがあり、それらはあまり利用する人もなく、独占状態でした。ガウンに着替えると2階に上がり、マッサージの部屋が並んでいます。1室2ベッド、バスタブ付きの部屋もあるそうです。ナマンリトリートの公式サイトにスパ内部空間の写真もあるので、ご興味ある方は検索してみてください。

建物のプランは非常にシンプルですが、植物と壁面ルーバーが風通しと陽射し除けという機能を巧みにこなし、これまた非常に居心地の良い空間となっていました。

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